

ディレクションを一言でいうなら
『点ではなく、線で考える』ということです。
デザインの場合、デザインという単要素(点)でなく、どのようにデザインを成果に結びつけるのか、方向を示し戦略(線)を考えるということです。

ディレクションの本質

デザインでしっかりと成果を出すために、ディレクションは欠かせません。
たとえばチラシであれば、お客さんの属性や心理を踏まえたうえで、お問い合わせや集客といった行動につながるよに戦略的にデザインを展開していく感じです。
このように戦略の全体像を描き、戦略の1要素としてデザインを活用していくという考え方がディレクションの本質です。
ディレクションで稼ぐ

ここでは、少しだけディレクションスキルを活かした稼ぎ方を解説していきます。
そもそもクライアントは成果の出るデザインを求めている

自分がクライアントだったらと考えてみてください。
お洒落なデザインと成果の出るデザイン、どちらを求めますか?
答えは明白だと思います。
クライアントが成果(売上や集客)を求めている以上、いくらお洒落なデザインでも成果に結びつかないのでは意味がありません。
逆に、成果の出るデザインであれば、多少料金が高くても依頼してくるものです。

お洒落さを追い求めるのではなく、まず成果を出すことにフォーカスすることが重要ということです。
デザインスキル × ディレクションスキル

先述の通り、デザインを成果につなげていくためにはディレクションが欠かせません。
ディレクションスキルを身に着け、売上につながる戦略・デザインが提供できるようになると、高額料金でも仕事を取れるようになります。
すでにデザイナーとして活動されている方は、ディレクションのスキルを身に着け仕事の質を上げていくことをオススメします。
ディレクションスキルだけでも稼げる

たとえデザインスキルがなくても、作業レベルのデザインはクラウドワークスやランサーズでデザイナーを探し外注できるため、ディレクションスキル1本で稼ぐことも可能です。
クライアントの選び方

仕事を受ける際には『とにかく安く仕上げたい』というクライアントではなく、『成果がでるなら、高額でも出費は問題にならない』という考えを持ったクライアントから仕事を受けるようにしてみてください。
そういったクライアントは高額でも成果が出れば満足してくれますし、「あなたに頼めば、成果が出る! 」という信頼から、継続して仕事を依頼してもらえるようになります。
実践でディレクションスキルを磨く

ディレクションで戦略が描けるといっても、机上の空論では意味がありません。
机上の空論としないためにも、小さくてもよいので自分自身のビジネスで戦略を描き、検証しながら、ディレクションスキルと経験値を高めていきましょう。
たとえばブログでアクセスアップの戦略を練り、実際に検証してみたり、自身のビジネスの集客ツールとしてリーフレットやチラシを作り検証してみるといった感じです。
ディレクションの進め方

ディレクションの進め方自体はとてもシンプルです。
- ヒアリング調査にしっかりと時間をかけ、方向性と戦略を描く
- 成果にフォーカスしながら、デザインを戦略の要素として活用
これがディレクションの大枠の進め方です。
1. ヒアリング調査

ヒアリング調査はディレクションの要とも言える部分です。
「ディレクションしようにも、なかなか戦略が描けない…」というのは、ヒアリング不足なことがほとんどです。
ヒアリングを繰り返せば、何をしたらよいのかという戦略の全体像は自然と見えてくるもので、
- 事業の状況
- お客さんからの要望、最近のクレーム
- 今回のデザインで達成したいこと
などを聞き出し、まとめながら戦略に落とし込んでいきます。
2.戦略とデザイン活用案を提案

ヒアリングの内容を踏まえ、戦略とデザイン活用案をクライアントに提示していきましょう。
時に「全く何をしてよいのかわからん!」というクライアントもいると思いますが、そんな時こそ培ったディレクションスキルを活かし、最適なガイドラインを一緒に構築していきましょう。
3. サンプルデザイン提出、フィードバック

ディレクションで戦略とデザインの方向性が固まったら、いよいよデザイン制作です。
いくつかのサンプルデザインをクライアントに提案しながらフィードバックを取り、最終成果物に近づけていきましょう。
ワンポイント
サンプルデザインには手間をかけないようにしましょう。
サンプル時からデザインを作りこんでしまうと、フィードバック時の修正に大きな労力がかかってしまいます。
簡単なものから修正を繰り返し、徐々に完成度を上げていくことが、効率よくデザインしていくコツです。
4. デザイン納品、アウトプット

デザインを納品したら、いよいよアウトプットです。
ディレクションをして入念な戦略を描いておけば、アウトプット後の成果が出やすくなります。
もし思うような成果が出なかったとしても、全体像の中から問題点を見つけることは容易なことです。
成果が出ない時はクライアントと一緒に原因と改善案を模索し、次に活かしていきましょう。

上手くいかなくても落ち込まずに、次の糧にしていきましょう!
以上、ディレクションについて解説をしてきました。
最初は難しく考えず、身近なものを見ながら「自分だったら、このデザインをこう活かして成果につなげる」という感じで考え、ディレクションの癖を身に着けましょう。
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柳井 謙一
柳井です。
今回はディレクションについての解説をしていきます。
デザイナーの方はディレクションができるようになると、1回の案件で稼げる報酬が一気に上がります(2倍、3売どころか、時には5倍くらいになることも)、クライアントの満足度も上がるので、仕事に困らなくなります。
ちなみにノンデザイナーは、ディレクションスキル1本で稼ぐことは可能です。
ぜひともディレクションスキルを身に着けましょう!